・ダンテ・アリギエーリ（1265年～1321年）
・ウィリアム・シェイクスピア（1564年～1616年）
・ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ（1749年～1832年）
誰がいつ決めたのか知らないが、時代や国など非常に目配りの利いた選定。ただ、ダンテは詩、シェイクスピアは戯曲に特化していたことから、長編小説の大家に使われることの多い「文豪」という言葉が内包するイメージからはやや外れる。ということもあって、現代にもう少し重心を移せば、日本人にも馴染みのあるヒョードル・ドストエフスキー（1821年～1881年）がダンテに代わる。とはいえ、ダンテの『神曲』もシェイクスピアの「四大悲劇」もドストエフスキーの長編小説に匹敵するスケールを有しているのだし、これほどの名作に詩や戯曲といった形式を問うこと自体許されないのかもしれない。