大阪都構想

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世界的な都市間競争の時代に入った現代において、大阪市の人口270万、域内総生産19兆の規模では生き残ることはできない。日本の両輪の一つ、大阪大都市圏の中核としても規模が小さすぎる。かといって、人口890万、域内総生産38兆の大阪府の下で一体化できるほど謙虚にもなれないし、周辺の自治体を取り込めるほど力があるわけでもない。このような背景から、大阪府を大阪「都」に改名し、その下に大阪特別区として、大阪市、豊中市、吹田市、摂津市、守口市、門真市、大東市、東大阪市、八尾市、松原市、そして堺市の11市を20区に再編する「大阪都構想」が2010年3月に「大阪維新の会」より発表された。この大阪特別区(20区)は面積620k㎡、人口570万ほどになり、東京特別区(23区)の面積630k㎡、人口940万、香港の面積1100k㎡、人口720万、シンガポールの面積720k㎡、人口560万と比べてもそれほど見劣りするわけではない。しかし、2013年の堺市長選で「大阪維新の会」の候補者が敗れたことにより周辺自治体を巻き込んだ20区構想は頓挫し、大幅にスケールダウンした大阪市内のみによる5区構想で2015年5月に住民投票を実施するも否決。この「大阪都構想」は形を変え、2018年秋に再び住民投票を実施する方向で調整されている。

資料:日本の都市ランキング世界の都市ランキング