・シューマン チェロ協奏曲イ短調(1850年)
・ドヴォルザーク チェロ協奏曲ロ短調(1895年)
・エルガー チェロ協奏曲ホ短調(1918年)
「三大ヴァイオリン協奏曲」のように定まったものはないが、知名度や演奏頻度の点において上の3曲が頭一つ抜けている。その他には、ハイドンのチェロ協奏曲第1番ハ長調(1767年頃)、同第2番ニ長調(作曲年不明)、サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番イ短調(1872年)、ラロのチェロ協奏曲ニ短調(1876年)が比較的よく演奏される。
20世紀に目を向けると、名チェリスト・ロストロポーヴィチのために書かれたプロコフィエフの交響的協奏曲ホ短調(1952年)とショスタコーヴィチのチェロ協奏曲第1番変ホ長調(1959年)の2曲が独特の魅力を放つ。ロストロポーヴィチに献呈されたものとしては他にブリテンのチェロと管弦楽のための交響曲(1963年)があり、交響曲と名付けられてはいるものの、実質的には協奏曲の形式で書かれており、これも20世紀を代表する協奏曲といえる。